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​漁協の取組

川や湖を漁場としている漁業協同組合では、重要な魚などを増やすために、稚魚を放流したり、生息場所の保全を進めています。その他にも、川・湖の環境や棲んでいる生き物を守り、多くの皆さんに川・湖の楽しさや重要性を理解してもらうために、さまざまな取組を行っています。

漁協の取組一覧

さかなを増やす

漁場管理のため、アユ・イワナ・ヤマメ・フナ・ウナギなどの稚魚を購入または育成して、川と湖に放流しています。

魚などを守る

オオクチバス・コクチバス・ブルーギルなどの小魚などを食べる外来魚を駆除しています。またカワウによる食害から、漁場を守っています。

川・湖の環境を守る

魚がのぼれるよう魚道を整備したり、産卵場所を造っています。また川の清掃や草刈り、雑木の伐採を行っています。

川・湖への理解を高める

釣り体験などで釣りの楽しさや自然の恵みを味わってもらいます。

ふくいの伝統を守る

地域に伝統として続く特徴的な漁法を伝承して、内水面漁業の文化をつないでいます。

​威縄(いなわ)漁

九頭竜川/九頭竜川中部漁業協同組合(永平寺町)、勝山市漁業協同組合(勝山市)、大野市漁業協同組合(大野市)

足羽川/足羽川漁業協同組合(福井市)、日野川漁業協同組合/日野川(越前市)

晩夏から秋、落ちアユを漁獲するために、川幅いっぱいに張った縄でアユが下降するのを止め、集まったところを網で巻いてとらえる。「サギリ漁」とも呼ばれる。網は脇投網、投網を使用する。

威縄漁は、九頭竜川、足羽川、日野川の中流域で、9月上旬から10月下旬頃まで行われる。アユは産卵時期を迎えると下流の産卵場所へ群れを作って下る習性がある。落ちアユと呼ばれるものである。威縄漁はこの産卵場に下る落ちアユを狙うものである。縄を川幅いっぱいに下流側に膨らむように曲線的に張れるように川に2m程度の間隔で杭を打ち、その杭に縄をかけて張る。縄の数は深さによって異なるが、3本から深いところでは10本ほど並ぶ。

アユは下流へ下ろうとして縄のところまで来ると、縄や縄を切る水流に行く手をふさがれたようになり縄に沿って岸に向かってくる。たくさん集まったところへ、縄の外に立って待っていた漁業者が脇投げ網(投網)を投げアユを巻き取る漁法である。

たたき網漁

三方湖/鳥浜漁業協同組合(若狭町)

冬季、水温が低下したこの時期に、湖底でじっとしている魚(コイやフナ)を、水面を竹竿でとたたき脅かせて、仕掛けた刺網に絡め取る漁法である。

たたき網漁は12月上旬から始まり、3月末頃まで行われる。使用する刺網は、長さ約200m、高さ1.2mで、網目の大きさは1辺15㎝の1枚網である。先ず、魚がいそうな場所に、この網を4枚繋いで、多少だぶつくように湖底に設置する。網から5~6m位離れたところから、網に並行して船をゆっくりと走らせながら、水面を竹でバシャっとたたく。湖底でじっとしていた魚は、音に驚き泳ぎ出し、仕掛けてあった網にかかる。たたき終わると、網を端からゆっくりと網を上げていく。

獲れたコイやフナは、地元料理店を中心に出荷され、刺身、煮つけなどで食べる。

エバ漁

九頭竜川/九頭竜川中部漁業協同組合(永平寺町)

エバ漁は、九頭竜川の中角橋から阪谷橋までの生息場所が天然記念物になっているアラレガコ(カマキリの地方名)を漁獲するために、竹で編んだ大きな筌(せん)を、口を川上に向けて設置し、産卵のために流下してくるアラレガコを獲る漁法である。昔はエバ漁以外に網戸網漁も行われていた。

エバ漁は、12月上旬から始まり、1月末頃まで行われる。現在、使用されているエバは、口径1.2m、長さ3mほどのフカセエバと言われている(昔は大型の竿灯エバもあった)。エバの構造は、口から後部にかけて徐々に細くなり、末端部は閉ざされた円錐形の筒カゴである。材料は編んだ竹で、末端部には返しはなく針金などで端を縛ってある程度である。流れが急な場所に設置し、流れ落ちてきたアラレガコをエバの末端部にとどめ置き捕まえるもので、1~2日おきにエバを引き上げ、中に入ったアラレガコなどを漁獲し、再度設置する。

たきわけ漁

九頭竜川、石徹白川/奥越漁業協同組合(大野市)

夏から秋、アジメドジョウを漁獲するために、石等で流れを変えて遡上してくるアジメドショウを箱の中に誘い込み捕獲する漁法である。「アジメおとし」とも呼ばれる。

たきわけ漁は、石徹白川や九頭竜川で7月上旬から9月下旬ころまで行われる。たきわけ漁は、川の急流部の脇のところに石や砂礫で水路を作り、板でせき止めその上から越流するように堤を作る。さらに、その堤の直下は岸に向かって登る傾斜を付けておき、斜路の頂部に、筒を仕掛けここにも水が流れるようにし、その下に筒の先を入れる上面の一部が空いた木箱を設置しておく。

急流を遡上出来ないアジメドショウは仕掛けた弱い流れを昇って、堤までくると傾斜を上っていき、最頂部まで登り終えたとところで、筒に吸い込まれ木箱の中へ落下する仕組みとなっている。急流を分けるということで「滝分け漁、たけわけ漁」また、落ちるように箱の中に入る仕掛けのため「アジメ落とし」といわれる。1日に1~2回箱の中を確認してアジメドジョウやカジカ等を回収する。

団体概要

団体名

福井県内水面漁業協同組合連合会

目的

漁業協同組合が協同して経済活動と資源増殖、生態系の保全を行い、組合員の漁業生産能率の向上や遊漁客の増大等を図り、内水面漁業協同組合並びに組合員の経済的、社会的な発展と当該地域の振興を図ることを目的としています。

会員数

4名(パートタイム契約2名含む)

1951年6月1日

910-0816 福井県福井市中ノ郷町34-10

16名

代表理事会長、副会長理事、理事8名 代表監事、監事2名 計13名

所在地

設立

職員

役員構成

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